読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

シューフィッティングの作法

靴職人でもあるシューフィッターが教えるフィッティングのコツ

靴のサイズ表記

足の計測もきちんとして自分の靴サイズがはっきりしているのに、該当サイズの靴を履いても合わない、しっくりこない、ということがあると思います。

シューフィッター側も、ストックから自信満々に持ってきた靴が全然合わなくて、、イヤな汗が出ますよね…。

それもそのはずで、サイズ表記はあくまで靴選びの目安でしかないからです。

 

 靴サイズを決めるための計測は、基本的に足長と足囲という2箇所を測っているに過ぎません。

ちなみに、足長は最も長い足趾先端から踵後端までの長さ(軸は第2趾から踵)、足囲はボールジョイント(足趾の付け根辺りの関節)の周径です。

しかも、この2箇所を立位または座位の静止状態で測るわけです。

その寸法から、“24.0cmの2E”というような計測結果を導き出しています。

 

では、靴のラスト(靴型)はどうでしょうか?

尚、ここではわかりやすくするために、JIS規格に基いた靴として説明します。

底面の長さは、そのサイズの足長が収まり、且つ捨て寸(つま先の余裕)を見越した長さ。

そして、およそ3:7で割れるところをボールジョイントと仮定し、その位置の周径をウィズとしてラストの寸法に反映させています。

 

では、足に視点を戻しましょう。

ウィズは、実際の足のボールジョイントを計測しています。

はたしてその位置は、足長を3:7で割ったラストのそれと同じところでしょうか?

多分、人によって差があると思います。

足の趾(ゆび)が長い、短いなどと言う人がいますが、表現を置き換えると、ボールジョイントが足長の4:6や2:8の位置にある、と言うことができます。

このような靴(ラスト)と足のボールジョイントのズレが、靴、特にパンプスのフィッティングに大きな影響を及ぼしています。

 

また、履き心地において重要なボールジョイントよりも後方から踵にかけての絞り込みや、つま先のシェイプなども、サイズ表記からは読み取ることができません。

 

もっと細かい要因もありますが、これらのことからサイズ表記が単に目安にしかならない、ということをまずはざっくりとイメージしていただけたのではないでしょうか。